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ママさんは入院したその日の夕方、脳梗塞で倒れました。ただ、意識がなくなるということはありませんでした。
脳梗塞というのは、脳の血管が閉塞して流れなくなり、脳血流が不足して脳細胞が最終的に死んでしまう病気です。脳細胞が弱ったり死んだことで失われた機能が、症状として発症します。日本人の脳卒中の約70%は脳梗塞です。脳細胞は、血流が完全に止まると数分で完全に死んでしまい、回復は不可能です。但し、通常は1本の血管がつまっても、他の血管からある程度の血液の流れが残っているため、血液が急に完全にとだえることはありません。脳細胞は、血管がつまってから数時間の間は、血液の流れが悪い部分から徐々に死んでいきます。言い替えると、この数時間の間に血流を復活させてやると、脳組織は回復するかもしれません。こ
れが、脳梗塞の治療は1分1秒でも早く始める必要がある理由です。ママさんは残念ながら左半身が動かなくなった状態です。レントゲンを見ると今回の梗塞の前に小さな梗塞を起こしている跡があったのです。
そして、ママさんの場合、糖尿病からの合併症の可能性が大です。糖尿病は重要な脳卒中の危険因子なのです。糖尿病の人は、そうでない人と比べて、脳卒中を起こす危険性は2-3倍になると報告されています。また特に、女性の方が有意にその危険性が高いとされているそうです。糖尿病の人は、高血圧、高コレステロール血症、あるいは肥満を合併していることが多く、それらがさらに発症の危険性を高くしています。
そして、高血圧症の人は、脳卒中発症の危険性が4-6倍になるといわれています。あ〜、全部ママさんの典型です。
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